2006-10-04

金木犀

32番を降りるとほわっと金木犀の香りがする。
その香りを嗅ぐたび、
家の玄関で金木犀のスープを作っていた子供の頃を思い出して
心の中がほんわりする。

記憶てのはいい加減なもので、ぶつ切りにしか残っていない。
それでも、そのスープを作っていたのは赤いバケツだったな
だとかは妙に覚えていてなんでそこだけ覚えてるんやろうと
いつも不思議になる。

混ぜても混ぜても浮かんでくる金木犀の花びら 。
本当は、花びらがバケツの上から下までに散らばって欲しいのに
時間がたてば全部水面に浮かんできて、困って困って
ずっとぐるぐるかきまぜていた。

あの時のバケツの中に入ったら噎ぶほどの金木犀の香りと
桜のように舞いとぶ金木犀のなかに入れるんだろうな

そう思うとちょっとみぶるいする
記憶の中の幽かな映像に今体感したことをオーバーラップさせると
何が記憶で何が現実かわからなくなることも
なくはない。

3 Kommentare:

Anonym hat gesagt…

匂いと記憶って密接な関係があるらしいですよ?。
匂いがきっかけでよみがえる記憶。
記憶がきっかけでよみがえる匂い。

人間って不思議でございます。

私の中にある強烈なにおいの印象は、
赤ちゃんの匂い。

ぷよぷよの肌と、おっぱいの香り、
頭の汗のにおいや、生まれたてのときの
ウンチの匂い。
ふと思い出すことあります。
そして、大きくなったわが子を見て。
生んでよかったなーって。

Anonym hat gesagt…

毎日夢を見ない人もいるということを最近認識しましたが私は毎日夢を見ます。
そしてその夢は以前実際にあったことをデフォルメした内容であったり、全く見たことも行ったこともないところが舞台であったり、色々あります。
で、現実世界は毎日、毎日同じことの繰り返しで、その合間に見る夢と以前あった記憶とがごっちゃになってしまっているのです。ホントにあったことなのか夢で見たのかわからないのです。ビィエーン、悲しい年代です。

pon hat gesagt…

ほんとに、お二人のお話からも
人間って不思議で
そして
なんて不確定なんだろう
って思って
おもしろいです